東京藝術大学美術学部建築科の入学試験は、文章と図で示された立体の描画や影の面積計算を求める[空間構成]と、与えられた素材から空間をドローイングや文章で表現する[総合表現]の2日間で構成されます。
以下に、平成29年度の美術学部建築科入学試験の参考作品とその評価基準を掲載します。平成28年度以前については、本ページ下段のリンクから参照できます。
なお、試験問題については、こちらを参照してください。
平成29年度美術学部建築科入試問題用紙(PDF)
また、平成30年度入学試験に関する情報は、大学入試情報サイトに掲載される募集要項を参照してください(11月頃掲載予定)。
東京藝術大学入試情報サイト
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◎[空間構成](1日目)
この試験は、文章と図で示された立体に関する問題です。設問1は平行光線によって現れる立体の影の形状を描くもの、設問2はその影の総面積を計算により求めるものです。設問3は文章の指示に従って構成された複数の立体を条件にしたがって描写するものです。この試験においては、次の点を評価しました。
① 立体や影の形状を正確に把握する能力
② 立体相互の位置関係を正確に把握する能力
③ 素材及び立体が創り出す空間の描写力
なお、この試験では立体や影の形状を「正確」に捉えることがすべての前提になります。この点は十分に留意してください。
以下、合格者の解答例(設問3)です
解答例a
ーー
解答例b
ーー
解答例c
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◎[総合表現](2日目)
この試験は、平成23年度から行っているもので、正解を求めるのではなく、受験生の資質と独創性を問うものです。内容は、与えられた素材(文章、図、写真、映像など)から空間をイメージし、それをドローイング、立体、文章などで表現するものです。
平成29年度は、提示された条件、目的、方法に基づいて、自らが創造した空間を文章とドローイングで表現するものです。この試験においては、次の点を評価しました。
① 問題文で提示された条件、目的、方法を適切に関係づける理解力
② 条件と目的を豊かに結びつける、効果的な方法の展開を構想する力
③ 空間の創造力とその表現
④ 制作意図を的確に説明する能力
平成29年度の試験では、出題側の意図は、設定した「気象」との関わりのなかで空間構成が印象的な対比を作り出していることを求めていました。その課題に対して、与えられた素材を、対比的な空間の構成要素として十分に機能させていない例が目立ちました。
以下、合格者の解答例(設問1、2、3)とその評価です。
以上3点、解答例A(設問1、2、3)
設問3の時間による気象の変化を扱った点、各設問を貫く論理的な一貫性が見られ、その表現の総合性が高く評価されました。ただし、設問2(全体像の描写)において、分割線の表現の誤り、および輪郭の表現の甘さが指摘されました。
以上3点、解答例B(設問1、2、3)
立体としての表現力が高く評価されました。設問3においては内部と外部、明るさと暗さなど、明快な対比的表現が見られ、またその空間の構成要素に素材XYの特徴が明快に活かされています。ただし、設問2(全体像の描写)においては周辺環境の設定にやや安易と捉えられる点が見られると指摘されました。
以上3点、解答例C(設問1、2、3)
遠景と近景の対比、上下方向と奥行方向相互の関係など遠近感、立体感といった造形の基本となる要素を素材XYを用いて効果的に構成した点が高く評価されました。
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関連:
平成28年度 東京藝術大学美術学部建築科 入学試験 参考作品
平成27年度 東京藝術大学美術学部建築科 入学試験 参考作品
平成26年度 東京藝術大学美術学部建築科 入学試験 参考作品
平成25年度 東京藝術大学美術学部建築科 入学試験 参考作品
以下に、平成29年度の美術学部建築科入学試験の参考作品とその評価基準を掲載します。平成28年度以前については、本ページ下段のリンクから参照できます。
なお、試験問題については、こちらを参照してください。
平成29年度美術学部建築科入試問題用紙(PDF)
また、平成30年度入学試験に関する情報は、大学入試情報サイトに掲載される募集要項を参照してください(11月頃掲載予定)。
東京藝術大学入試情報サイト
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◎[空間構成](1日目)
この試験は、文章と図で示された立体に関する問題です。設問1は平行光線によって現れる立体の影の形状を描くもの、設問2はその影の総面積を計算により求めるものです。設問3は文章の指示に従って構成された複数の立体を条件にしたがって描写するものです。この試験においては、次の点を評価しました。
① 立体や影の形状を正確に把握する能力
② 立体相互の位置関係を正確に把握する能力
③ 素材及び立体が創り出す空間の描写力
なお、この試験では立体や影の形状を「正確」に捉えることがすべての前提になります。この点は十分に留意してください。
以下、合格者の解答例(設問3)です
解答例a
ーー
解答例b
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解答例c
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◎[総合表現](2日目)
この試験は、平成23年度から行っているもので、正解を求めるのではなく、受験生の資質と独創性を問うものです。内容は、与えられた素材(文章、図、写真、映像など)から空間をイメージし、それをドローイング、立体、文章などで表現するものです。
平成29年度は、提示された条件、目的、方法に基づいて、自らが創造した空間を文章とドローイングで表現するものです。この試験においては、次の点を評価しました。
① 問題文で提示された条件、目的、方法を適切に関係づける理解力
② 条件と目的を豊かに結びつける、効果的な方法の展開を構想する力
③ 空間の創造力とその表現
④ 制作意図を的確に説明する能力
平成29年度の試験では、出題側の意図は、設定した「気象」との関わりのなかで空間構成が印象的な対比を作り出していることを求めていました。その課題に対して、与えられた素材を、対比的な空間の構成要素として十分に機能させていない例が目立ちました。
以下、合格者の解答例(設問1、2、3)とその評価です。
以上3点、解答例A(設問1、2、3)
設問3の時間による気象の変化を扱った点、各設問を貫く論理的な一貫性が見られ、その表現の総合性が高く評価されました。ただし、設問2(全体像の描写)において、分割線の表現の誤り、および輪郭の表現の甘さが指摘されました。
以上3点、解答例B(設問1、2、3)
立体としての表現力が高く評価されました。設問3においては内部と外部、明るさと暗さなど、明快な対比的表現が見られ、またその空間の構成要素に素材XYの特徴が明快に活かされています。ただし、設問2(全体像の描写)においては周辺環境の設定にやや安易と捉えられる点が見られると指摘されました。
以上3点、解答例C(設問1、2、3)
遠景と近景の対比、上下方向と奥行方向相互の関係など遠近感、立体感といった造形の基本となる要素を素材XYを用いて効果的に構成した点が高く評価されました。
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